本庁舎移転を撤回、施設計画を見直しへ…埼玉・久喜市「市民を分断してはいけない」 施設利用者など批判
2022/02/08/00:00
久喜市は6日、公共施設の老朽化に伴う公共施設個別施設計画を見直すと発表した。市庁舎建て替えに向けた計画や、障害者福祉施設の民間譲渡に向けた計画を撤回する。同日開かれた市議会代表質問の答弁で梅田修一市長が「市民を分断することがあってはならない」と述べた。
市は昨年3月、公共施設の老朽化に伴い公共施設個別施設計画を策定。その中で市役所を含む新複合施設新設、障害者福祉施設の民間譲渡、集会所の地元譲渡などを盛り込んでいた。
市は「耐震工事を終えた現在の庁舎を使うべき」「民間譲渡でサービスの低下が不安」とする議会や施設利用者からの批判を受け、新複合施設新設を取りやめ、現在の市役所本庁舎を引き続き使用することなどを明らかにした。障害者福祉施設5施設は民間譲渡を取りやめ、指定管理による運営を継続する。地元に譲渡する計画だった集会所など5施設も市により維持管理を続ける。
今後の公共施設計画について市は「必要な手続きを踏まえ、再検討したい」としている。