夢は「米メジャー制覇」 全国小学生ゴルフで初優勝 宿利選手が市長表敬 指導者は「真面目で熱心。弾道も小6とは思えない」と心技両面で太鼓判
9月に千葉県市原市の森永高滝カントリー倶楽部で開催された「第17回全国小学生ゴルフ大会」で初優勝を飾った私立開智小6年の宿利龍(やどりりゅう)アラン選手(12)=さいたま市大宮区=が11月28日、同市役所を訪れ、清水勇人市長に結果を報告した。宿利選手は「全国大会で優勝することしか考えていなかったので、すごくうれしい。将来はアメリカに行って、メジャー大会で優勝したい」と壮大な夢と目標を語った。
宿利選手は、2021年のK-1アマチュア全日本大会で小学1~2年生重量級で頂点に立った時以来、2度目の市長表敬。記念品の願かけヌゥだるまを手渡した清水市長は「若い選手が世界のトーナメントで活躍しているので将来が楽しみ。次の世代のプロゴルフ界を担っていってほしい」と期待を込めた。
日本人の父とコロンビア人の母を持つ宿利選手は、3歳になる前に父・元さん(63)の影響でゴルフを始めると、すぐにのめり込んだ。
小学1年で初めて出場した試合で優勝し、メキメキと頭角を現した。今年は5月の県ジュニア小学生大会(埼玉新聞社など主催)を制覇。7月の関東大会は9位と悔しさを味わったが、全国大会では4アンダー、68で見事に頂点に立った。武器はドライバーとパットで、ゴルフの魅力について「バーディーを決めた時のうれしさが、イコール楽しさ」と目をキラキラさせた。
平日は1~2時間の打ちっぱなしで技を磨き、週1回は元埼玉栄中学高校ゴルフ部監督の橋本賢一さん(69)が校長を務めるケニーゴルフアカデミーで指導を受ける。
岩井明愛・千怜選手の双子姉妹ら数々のプロ選手を育てた橋本校長は、「真面目で熱心。『やめなさい』と言うまで練習をやっている。ボールの弾道も小6とは思えないほどで、230~240ヤードは飛ぶ」と心技両面で太鼓判。埼玉から羽ばたいた石川遼、今平周吾、中島啓太の3選手の名前を挙げ、「世界で活躍している選手に続いてほしい。大切に見守りながら、指導していきたい」と力を込めた。
宿利選手は自身の将来について、「目標とする選手はタイガー・ウッズで、アメリカのツアーやメジャー大会の制覇が夢」ときっぱり。前向きな性格で、プレーの伸びしろも果てしない。埼玉からまた新たなスターが誕生する日もそう遠くないのかもしれない。