神戸、親会社楽天の強み生かす データ活用でJ1連覇
2024/12/08/17:36
サッカーのJ1で2連覇を果たした神戸はチーム強化にデータを積極利用した。IT企業である親会社の楽天グループの強みを生かしたもので、神戸の千布勇気社長(39)は「組織を効率的に運営するノウハウはサッカー界でも使える。最後は人がやることだが、定量化(数値化)することで客観的な材料を得られた」と語る。
他分野で成長のヒントになる数字データを提供するのは「データプラットフォーム部」。2019年に三木谷浩史会長の発案で前身が発足した。現在は楽天からの出向職員や筑波大でスポーツデータを学ぶ学生らで運営する。
J1以外の大会との過密日程だった今季は、選手の体調管理で数字が生きた。筋肉量や体脂肪などの体組成データの蓄積があり、変化はすぐに分かる。尿から水分量、血液からは筋肉の疲労度を測り、選手の主観を合わせて状態を判断。故障を予防し、選手を入れ替える下地とした。
スカウトや選手評価では外部のプレー計測値も利用し、現有戦力と獲得候補との比較が容易に。専門家の感覚が重視される分野で可視化が進み、補強の成功につなげた。