「来年度に基本構想」 県消防学校 建設から46年経過 老朽化やプライベート空間の確保、女性用寮室が採用増に対応できない課題が 訓練施設の不足も指摘
2024/12/11/12:09
大野元裕知事は9日の埼玉県議会本会議で、老朽化や訓練施設などの課題を抱える県消防学校(鴻巣市袋)の建て替えについて、「基本構想が来年度早々にまとまり次第、可及的速やかに実現することを検討したい」と述べた。岡村ゆり子県議(県民会議)の一般質問に答えた。
県消防課によると、学識経験者や消防関係者らで構成する「県消防学校再整備基本構想策定委員会」が11月29日に立ち上がり、今後は来年度早々に基本構想をまとめ、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用しつつ、教育訓練施設の充実・機能強化および環境整備についての検討を進めるという。
1978年度に建てられた寮棟は建設から46年が経過し、4人部屋の男性用の寮室はプライベート空間の確保、2人部屋で定員12人の女性用寮室は採用増に対応できないことがそれぞれ課題となっているほか、激甚化・頻発化する災害に対応した訓練施設の不足も指摘されている。
早期建て替えへの要望に、大野知事は「可能な限り迅速ではあるものの、これらの方々の専門知識を生かすことが適切」と述べ、犬飼典久危機管理防災部長は「地震や土砂災害による倒壊建物や車両からの救助、水害に伴う浸水家屋や車両からの救助、火災現場の熱、煙を体験できる訓練を充実させる必要がある」と答弁した。