埼玉新聞

 

「邪魔」と言われたバイト…ハラスメントか 飲食店でピーク時、3人でやる仕事を1人でやらされ過酷 “ブラックバイト”を芸人が語る 雇い主が負っている「注意義務」とは

  • ブラックバイトの問題点をコントを交えて教えるオシエルズ=10日午前、加須市の平成国際大学

    ブラックバイトの問題点をコントを交えて教えるオシエルズ=10日午前、加須市の平成国際大学

  • ブラックバイトの問題点をコントを交えて教えるオシエルズ=10日午前、加須市の平成国際大学

 過酷な環境や条件で労働を強いられるアルバイト「ブラックバイト」について学ぶワークショップが10日、加須市の平成国際大学で開かれた。テーマは「ブラックバイトに気をつけて」。日本労働組合総連合会(連合)と芸人オシエルズが協力して、コントなどでブラックバイトの実態を説明した。

 オシエルズは、現役の大学講師でもある矢島ノブ雄さんと野村真之介さんのお笑いコンビ。今回は自身の実体験も踏まえて、コントを交えながら、ブラックバイトの問題点や労働法について教えた。学生たちから「ブラックバイトではないか?」と感じた実体験も聞いた。

 実体験では飲食店のアルバイトで、ピーク時に3人でやる仕事を1人でやらされたこと。雇い主から「邪魔」と言われるパワーハラスメントと疑われる事案などが報告された。オシエルズは「パワハラなのか、必要な指導なのか? 迷ったら労働法からみてほしい」と話した。

 法律では使用者がやらなくてはならない義務として、「職場が労働者にとって働きやすい環境に保たれるように配慮する注意義務を負っている」とある。アルバイトの賃金は決められた日に全額支払いが原則になっていること、休憩時間などもうたわれているなど、「ワークルール」があることを強調した。

 受講した法学部1年の石川数真さん(19)は「労働者の権利は大事だと思った」。スポーツ健康学部1年の堀口勇輝さん(19)は「パワハラは誰でも関わる可能性がある。互いに思いやるコミュニケーションが大事」と話した。
 

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