<新型コロナ>10代死亡、以前なら入院対象か 県、オミ株拡大で基準の表を改定…見直しには慎重な姿勢
2022/02/23/00:00
新型コロナウイルスに感染していたさいたま市の10代男性が死亡した事案で、市によると男性は入院を判断する基準となる県のリスク表で4点となり、入院調整対象となる6点に達していなかった。県はオミクロン株拡大などを受けて1月19日にリスク表を改定しており、以前のリスク表では男性は6点を超え、入院調整対象となっていた可能性があった。
リスク表は改定前も後も、「点数によらず医師が必要と判断する場合は入院調整を行う」としている。県の担当者は「リスク表は国の見解やこれまでの経験、専門家の意見などを踏まえて、各保健所や関係機関が参考にする共通の考え方を示している。一定の点数を下回れば絶対に入院させないということではない」と説明し、見直しには慎重な姿勢を示した。大野元裕知事も18日、報道陣に「現時点で顕著な傾向として(問題が)現れているとは考えていない」と、基準は妥当との考えを強調した。県は近くリスク表をホームページに公開するとしている。
現在のリスク表では、従来6点だった「37・5度以上の発熱が6日以上持続(または38度以上が3日持続)」が3点に引き下げられた。男性は最初に救急要請した際に3日以上高熱が続いた。また、検査のための受診後は、入院するまで医師の判断を仰ぐ機会はなかった。