埼玉新聞

 

100万円あげたいが…口座番号聞く仲でない 詐欺か?勇気だし声掛けた郵便局員、違和感見逃さなかった

  • 右から大宮西署の市川弘明署長、大宮三橋四郵便局窓口担当の佐野叶花さん、同局の和気朋宏局長=24日、さいたま市西区

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、大宮西署は2月24日、大宮三橋四郵便局窓口担当の佐野叶花さん(25)に感謝状を贈った。

 同署によると、同8日正午頃にさいたま市大宮区内居住の80代の女性が来局。100万円の引き出し依頼を受けた佐野さんが利用目的を尋ねると、女性は「亡くなった主人の弟にあげたい」などと答えた。現金の引き出しではなく、口座送金を提案したところ女性が「口座番号を聞けるほどの仲ではない」などと答えたことから特殊詐欺を疑い、同署にホットライン通報した。

 感謝状を受け取った佐野さんは「詐欺疑いの声を掛けるのは勇気がいるが、今回の経験を糧に一件でも多くの被害を減らせるように努めたい」。同署の市川弘明署長は「小さな違和感を見逃さないことで被害を未然に防いだ。これからも積極的な声掛けで被害を防いでほしい」と感謝の言葉を述べた。

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