埼玉新聞

 

<新型コロナ>10代死亡…限られた状況の中、最大限の対応 見えた課題、情報共有徹底へ「大変痛ましい」

  • 新型コロナ10代男性死亡 さいたま市長「患者情報共有を」

 さいたま市の10代後半男性が新型コロナウイルスに感染して死亡した事案で、清水勇人市長は3日の定例会見で、「心からご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に謹んでお悔やみを申し上げます」と述べた上で、「これまで以上に保健所、救急隊、医療機関との連携を密にし、患者情報の共有、対応の迅速化を図る。自宅療養者の支援体制の充実にも努めていく」とした。

 男性は2月2日に発熱し、翌3日に市内医療機関を受診して陽性と判明。40度前後の高熱が5日間以上続いた。7日に2回目の救急要請を受け、10医療機関に受け入れを断られ、入院した3次救急病院で9日に死亡した。最初に診療した医療機関が発生届を提出せず、保健所の把握が遅れたことから、市は24日付で、市内4医師会と診療、検査を行う医療機関に通知を文書で発出し、発生届の速やかな提出の徹底を求めたとしている。

 清水市長はオミクロン株による感染拡大の中、「保健所、救急隊、治療した医療機関が限られた医療資源や制度の中で、最大限の対応はしつつも、起きてしまった大変痛ましい事案と受け止めている」とも述べた。

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