埼玉新聞

 

戦後に大火…火の災禍なきことを 神使いの白狐、火を消し鎮める所作 埼玉・東松山の箭弓神社で火伏神事

  • 火の災禍がないよう祈る「火伏神事」の一場面=5日午後、東松山市箭弓町の箭弓稲荷神社

 東松山市箭弓町の箭弓稲荷神社(前原利雄宮司)で5日、初午大祭の“幕開け”を飾る火伏神事が厳かに執り行われた。

 昔は秋の「ふいご祭」で行われていた。戦後、初午の日に旧松山町大火があったことから大祭に合わせ実施するようになったという。

 境内に特設された祭壇前には砂でかたどった円形の炉に火が焚かれ、四隅には神使いの白狐が立った。神官がお払いの儀式を行った後、神官に続き氏子、消防関係者、一般参拝者らが水や砂、青菜を刻んだ「火伏具」を炉に振りかけて火の災禍なきことを祈った。最後に神使いの白狐が炉の火を消し鎮める所作を行い神事を終えた。

 6日は本祭・祈願祭が行われるほか、箭弓町祭囃子、里神楽、武蔵流東松山太鼓が奉納され、植木市も開かれる予定になっている。

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