埼玉新聞

 

来年こそ平和を、祈る住民 ウクライナ虐殺の町ブチャ

  •  24日、ウクライナ・キーウ近郊ブチャの教会で営まれたクリスマスイブの礼拝に参列する住民(共同)

     24日、ウクライナ・キーウ近郊ブチャの教会で営まれたクリスマスイブの礼拝に参列する住民(共同)

  •  大聖堂でクリスマスイブ礼拝に参加した女性=24日、キーウ(ロイター=共同)

     大聖堂でクリスマスイブ礼拝に参加した女性=24日、キーウ(ロイター=共同)

  •  24日、ウクライナ・キーウ近郊ブチャの教会で営まれたクリスマスイブの礼拝に参列する住民(共同)
  •  大聖堂でクリスマスイブ礼拝に参加した女性=24日、キーウ(ロイター=共同)

 【ブチャ共同】ロシアの侵攻が続くウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで24日夜、ウクライナ正教会のクリスマスイブ礼拝に住民らが参列し、祈りをささげた。ブチャは2022年2月24日の侵攻後、ロシア軍に一時占領され、多数の住民の虐殺が発覚。今も心の傷が癒えない住民らは「来年こそ平和を」と訴えた。

 凍えるような寒さの中、ブチャ中心部の聖アンドリー教会には次々と信者らが集まった。ろうそくに火をともす女性。目を閉じながら下を向く男性。張り詰めた空気が漂う。どんな思いか尋ねると「虐殺当時を思い出すとつらい」と泣き崩れる女性もいた。

 占領時にブチャにいたオレシ・ヤキフチュクさん(54)は「知人や友人がたくさん殺された。来年こそウクライナに平和と幸福が戻ることを祈っている」と訴えた。

 スベトラナ・ジュライさん(60)は「路上で遺体が放置されるのを見た。当時のことを生きている間は絶対に忘れない。来年はウクライナが勝利してほしい」と話した。

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