埼玉新聞

 

二刀流で結果「誇らしい」 北京パラ・村岡選手、最終種目は5位 家族や恩師ら応援、日本のエースねぎらう

  • 逆転優勝を願ってスティックバルーンをたたいて応援する家族や恩師ら=12日午後、深谷市役所多目的ホール

 北京冬季パラリンピックに出場している埼玉県深谷市出身、正智深谷高出の女子アルペンスキー座位の村岡桃佳選手(25)=トヨタ自動車=は12日、最終種目となる回転で5位に終わった。地元深谷市の市役所多目的ホールには、この日も家族や恩師らが集まり、懸命に応援。今大会四つ目、自身通算5個目の金メダル獲得はならなかったが、「良くやった」と日本のエースの活躍をねぎらった。

 ホールでは村岡選手の母操さん(50)も声援を送り、「かっこよく滑っていて、頑張っているのをすごく感じられた」と愛娘の活躍をたたえ、「最初の種目から皆さんの応援が力になった」と感謝の気持ちを表した。

 1本目の成績は5位。観戦していた人たちは逆転優勝を願って2本目を見守った。スタートするとスティックバルーンをたたく音が激しくなり、「行け行け」「頑張れ」と声援。ゴールが間近になると、バルーンから聞こえてくる音も一段と力強くなった。

 正智深谷高校で3年間、村岡選手を担任していた稲葉茂文教諭(45)は、11日の大回転の表彰式で涙した村岡選手の姿を見てもらい泣きをした。「個人としての競技のほかに日本選手団主将として抱える責任もあったと思うが、その大役を見事に果たしてくれた」と教え子を褒め、「今後の人生においても大きなステップになった」と振り返った。

 同校の加藤慎也校長(53)も「(陸上との)二刀流として結果を出して誇らしい。先輩の活躍が後輩に勇気と希望を与えてくれた」、小島進市長も「良くやってくれた」と笑顔を見せた。

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