埼玉新聞

 

好物は「赤飯」と「唐揚げ」 三食しっかり食べる埼玉・小鹿野の105歳、町内で最高齢に 現在の楽しみは

  • 105歳の誕生日を迎えた原島まさごさん=小鹿野町飯田

 小鹿野町飯田の原島まさごさんが2月22日、105歳の誕生日を迎えた。小鹿野町内では最高齢。好きな食べ物は「赤飯」と「唐揚げ」。「食べる量は以前と比べ減ってきたが、三食しっかり食べる」と次女の敏江さん(72)は話している。

 まさごさんは1917年、秩父市上吉田(旧吉田町上吉田)の養蚕農家の3男3女の末っ子として生まれた。走ることが得意で、尋常高等小学校時代、競技大会は常に上位の成績だったという。

 37年に小鹿野町飯田の養蚕農家の原島政一さん(享年66歳)の元へ嫁ぎ、1男3女に恵まれた。

 42年、第2次世界大戦中に政一さんが満州へ出征。政一さんが帰還するまでの6年間の間に義父が亡くなり、義母と幼い娘と3人で暮らしていた。「女手だけで養蚕農家を切り盛りすることは大変なことだった」とまさごさんは話す。

 現在の楽しみは、訪問に来た医師やヘルパー、リハビリの方に声を掛けてもらうこと。医師らを見送る際は、遠くからでもよく見えるようにと、敏江さんが買ってきた白い手袋を着け、両手を上げ満足そうに手を振る。

 長男の達明さん(70)は「母から怒られたこと一度もない。小学生の時、図工で使う粘土を田んぼの端から掘ってきてくれたことが良い思い出。長生きしてほしい」と笑顔で話していた。

ツイート シェア シェア