埼玉新聞

 

<新型コロナ>再増加の兆しか…埼玉県内、6日連続で前週同曜日を上回る 春休みやお花見、BA・2も懸念

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 新型コロナウイルス新規感染者の高止まりが続き、直近では再増加の兆しを見せている。3月31日の県内新規感染者は4394人で、6日連続で前週同曜日を上回った。より感染力の強いとされるオミクロン株の派生型「BA・2」が今後、広がることも懸念されている。年度初めは春休みやお花見も重なり、人の動きが活発化する季節。県は「ワクチンの3回目接種(29日現在、県内は38・1%)や、県の認証を受けた飲食店の利用など、感染対策を再度徹底してほしい」と呼び掛けている。

 31日の県内新規感染者は、3573人だった前週24日に比べ、821人増えている。県感染症対策課は「リバウンドかの判断はまだできないが、年度末で人の動きが増えたことが影響した可能性もある」と指摘する。

 一方、新型コロナ対策を助言する厚生労働省の専門家組織は、30日の会合で全国の感染状況を分析。直近1週間の全国の新規感染者数は、前の週と比べて1・04倍となり、約1カ月半ぶりに増加に転じたことから「リバウンドの可能性も懸念される」として注意を呼び掛けた。

 また、国立感染症研究所は、オミクロン株の派生型「BA・2」の割合が、週内にも6割に達し、主流化するとの推計を示した。

 県内の「第6波」では、2月5日に過去最多の7353人の新規感染者を確認。その後、3月にかけ緩やかな減少が続き、まん延防止等重点措置が解除された3月22日には1626人にまで減少した。

 しかし、3月末にかけ新規陽性者数は一進一退を続け、26日には前週同曜日比729人増の4129人、29日は同1047人増の2673人、30日は同1690人増の3804人となった。

 1人が何人に感染を広げるかを示す実効再生産数は30日時点で1・118と再増加傾向にある。一方で同日時点の県内確保病床使用率は39・7%(755人/1902床)、うち重症は11・8%(23人/195床)と下降傾向を示している。

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