埼玉新聞

 

セブン店員、異変に気付き客を説得…2回目の詐欺阻止に成功 ファミマ17歳店員らも阻止、躊躇なく声がけ

  • 奥冨真吾署長から感謝状を授与された功労者4人(杉戸署提供)

 杉戸署は1日、管内で発生した特殊詐欺被害を未然に防止したとして功労者4人に感謝状を贈呈した。表彰されたのは、ファミリーマート杉戸高野台南店アルバイトの新田薫さん(17)と松下姫夏さん(19)、セブンイレブン宮代須賀店アルバイトの栗原涼介さん(25)と佐藤大樹さん(19)。

 ネット詐欺被害を未然防止した新田さんと松下さん。来店した高齢女性が悪質なチャットサイトからの不正請求により1万円分の電子マネーを購入しようとしたため、対応した新田さんが松下さんに相談し同署に通報した。新田さんは「前日も同じ女性が8千円分の電子マネーを購入したので不審に思い声がけをした。高齢の利用客が多いので、これからも注意したい」と述べた。以前にも特殊詐欺被害の未然防止の経験がある栗原さんは、8万円分の電子マネーを購入しようとした高齢男性を説得し110番。「昨年4月にも対処しているので詐欺事件の増加を実感。積極的な声がけが未然防止や意識啓発につながると思うので、今後も心がけていきたい」と語った。

 同署管内の今年の発生件数は0件(昨年同期比1件減)で水際防止件数が3件(同1件減)。軽部智広生活安全課長は「若い店員が不審点を見逃さず躊躇なく声がけをしてくれた結果、被害を未然に防げた。高齢者だけでなく若い人たちにも特殊詐欺に関心を持ってもらえるよう広報啓発を続けていきたい」と話した。

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