埼玉新聞

 

号泣も!埼玉・草加市と東京・足立区を結ぶ「花瀬橋」開通 文教大の足立区進出に伴い アクセス向上へ

  • 橋名板を紹介する(左から)石田龍生さん、村上七海さん。橋を渡った足立区側は文教大学東京あだちキャンパス=3日午前、草加市瀬崎

 毛長川をまたいで草加市と東京都足立区を結ぶ新たな橋「花瀬橋」が3月31日、開通した。埼玉と東京の人と街をつなぎ、交流を目的とした地域密着型の橋として期待される。

 花瀬橋は長さ約32メートル、幅4メートルの人道橋。花畑大橋と水神橋間(約840メートル)に整備された。文教大学が2015年、足立区花畑地区への進出に伴い、架橋が決定。20年12月から工事が始まった。昨年、同大学の東京あだちキャンパスが開設。学生はこれまで最寄りの東武スカイツリーライン谷塚駅まで徒歩約15分だったが、橋の開通によりアクセス向上が見込まれる。

 橋名は草加市と足立区の住民や文教大学の学生から募集。橋が架かる草加市瀬崎地区と足立区花畑地区の各1字を取り入れた「花瀬橋」が採用された。橋のたもとそれぞれに、草加市と足立区の地元小中学生計4人が揮毫(きごう)した漢字と平仮名の橋名板が設置されている。

 3日、同キャンパスで完成記念式典が行われ、草加市の浅井昌志市長や足立区の近藤やよい区長らが出席した。浅井市長は「本市と足立区、文教大学との協力の下、花瀬橋の完成を契機に地域と大学が交流と親睦を深め、共に発展することを祈念したい」と開通を喜んだ。

 橋名板をデザインした児童生徒への感謝状贈呈も行われ、草加南高校1年の石田龍生さん(15)は「自分の字が橋名になり驚き。多くの人に見てもらいたい」。祖母が習字の先生という瀬崎中学校1年の村上七海さん(12)は「採用が決まった時はうれしくて号泣した。橋がつながることで草加せんべいがもっと有名になり、東京の人にも食べてもらいたい」と新たな橋に思いを込めた。

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