大学入学共通テスト始まる 埼玉では2万7千人が受験 過去問題の対策できず、新設された科目「情報」に不安な様子も 手袋やマフラー、マスク着用…受験生ら、感染症も防寒も対策万全に会場へ
大学入学共通テストが18日、埼玉大学(さいたま市桜区)や埼玉県立大学(越谷市)など県内24会場で2日間の日程で始まった。県内約2万7千人が志望大学の合格を目指し決戦に挑んでいる。18日は地理歴史と公民、国語、外国語があり、英語はリスニング試験も実施した。19日には2022年4月の新学習指導要領の再編により新設された「情報」の試験も初めて行われる。受験生からは過去問題の対策ができない新科目に不安な様子も見受けられた。
埼玉大学では午前8時ごろから家族の運転する車やバスなどで正門前に続々と到着。インフルエンザなど感染症の流行を受け、受験生の多くがマスク着用、手袋やマフラーといった防寒対策も万全に来場。入り口の案内看板と受験票を照らし合わせながらそれぞれの試験会場に向かった。
さいたま市の県立高校の男子生徒(18)は私立大学文系の共通テスト利用で受験。「英語のリスニングは少し難しかったが、国語は簡単だった。明日の数学に向けて今晩、最後の対策をしっかりしたい」と語った。医学部志望の女子生徒(18)は「どの科目も落ち着いてやれた。早めに休み、明日に備える」と意気込んだ。
将来、IT業界に進みたいという、さいたま市の私立高校の男子生徒(18)は明日、プログラミングなどの知識を問う「情報」の試験に挑む。「過去問題がないので難易度は分からないが、これまで試作問題で準備してきたので、明日も力が出せるよう頑張りたい」と気を引き締めた。
大学入試センターによると、県内会場の志願者数は、昨年より820人多い2万6946人(男1万5479人、女1万1467人)。うち今年高校卒業見込みの現役志願者数は、全体の約87%に当たる2万3438人。浪人など既に卒業している志願者数は3508人だった。体調不良や不慮の事故などで欠席した場合は25、26日の追試験に回る。