息子が生きていたら今23歳…ラジオ出演した母、ひき逃げ犯の情報求める 誕生日メッセージを送った同級生
熊谷市で2009年9月、小学4年の小関孝徳君=当時(10)=が死亡した未解決のひき逃げ事件で、孝徳君の母親は7日、春の全国交通安全運動に合わせて、市内のコミュニティーFM「FMクマガヤ」に生出演し、情報提供と交通安全をリスナーに呼びかけた。
事故は09年9月30日午後6時50分ごろ、熊谷市本石の路上で発生。孝徳君は書道教室から自転車で帰宅している途中に事故に遭った。16年に道交法違反(ひき逃げ)の時効が成立。県警は時効目前となった19年9月、自動車運転過失致死罪から危険運転致死罪に罪名を変更し、捜査を継続することになり、時効は10年延長になった。
ラジオで母親は、孝徳君が生きていたら今月3日に23歳の誕生日を迎えたはずで、同日には同級生や交流サイト(SNS)から誕生日メッセージが届いたことを紹介。「忘れていないことにとても感謝している。大学を卒業した同級生は4月から新社会人なので、新社会人に姿を重ねることもある」と語った。
県議会で2月定例会最終日の3月25日に、国に対して「死亡ひき逃げ事件における公訴時効撤廃に向けた法整備等を求める意見書」が可決されたことにも言及。全会一致で可決されたことに感謝しつつ、「死亡ひき逃げは殺人罪にも匹敵する犯罪なので、時効撤廃について考えてもらえれば」と力を込めた。
事故当時における現場付近の商業施設の営業状況や現場の道路事情なども紹介。情報提供のために実施しているブログや、死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を求めて行っている署名活動などにも触れ、「死亡ひき逃げ事故の時効が撤廃され、逃げ得が許されない社会になってほしい。これからも諦めずに活動を続けていきたい」と話していた。
母親のブログは「《未解決》熊谷市小4男児死亡ひき逃げ事故!」(https://ameblo.jp/kosekitakanori/)。