豊作願う伝統行事「モノツクリ」 長瀞の養蚕農家、最後の飾り
2025/01/20/10:36
15日の小正月に合わせ、長瀞町長瀞の養蚕農家・瀬能紀夫さん(84)方で13日、今年の繭(まゆ)の豊作や無病息災を願う予祝行事「モノツクリ」が行われた。鎌を巧みに操り、木の枝を削った造花「削り花」などを製作する瀬能さん。「養蚕業に携わる以上、守り続けなければならない伝統行事」として、30年前から父親の故正雄さんの意思を継いできた。年齢と体力を考慮し、本格的にモノツクリを行うのは今年で最後という。「養蚕業の衰退とともに伝統が消えていくのは必然だが、モノツクリの楽しさを知ってもらい、農家の思いをつないで」と瀬能さんは願っている。