ホテルで女子中高生3人にわいせつ…逮捕の男すでに20人以上と 女性側が先にSNS投稿している実態も
2021年に県警が摘発した18歳未満の児童に対する福祉犯事件は、過去最多だった前年よりも20件(3・7%)少ない518件だったことが県警のまとめで分かった。児童ポルノ事件の摘発数は前年比42件(24・1%)増の216件で過去最多だった。摘発数とともに、罪種別被害児童数も児童買春・ポルノがトップだった。ツイッターやインスタグラムなどの会員制交流サイト(SNS)をきっかけにした被害児童数は159人。170人だった2020年から微減したものの、19年(168人)からはほぼ横ばいとなっている。
スマートフォンなどの普及により、少年を取り巻くインターネット環境が身近になったことが要因と考えられ、159人中、被害児童側が最初に投稿したのは124人で、78・0%に上った。このうちプロフィルだけ記載しているのが最も多い38人だった。
今年2月には、県警少年捜査課と川越署が、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の容疑で大学生の男(34)を逮捕した事件があった。
男は都内のホテルで女子中高生3人に現金を渡してわいせつ行為をした上で、その様子をビデオカメラなどで撮影、保存したとされる。その後、3人に対する同罪で起訴された。少年捜査課によると、男には余罪があり、被害者は20人以上になるとみられ、裏付け捜査を進めている。
刑法犯少年の摘発・補導人数は年々、右肩下がりで減少しているが、福祉犯の被害児童数は高止まり傾向が続いている。
同課は前述の事件が3件とも最初の投稿が女子生徒側だったことを挙げ、「画像などが一度、流出してしまうと警察も完全に回収するのは困難で、その先の重大犯罪につながる可能性もある。SNSなどで安易に相手と接触するのはやめてほしい。ネットの落とし穴にはまらず、自分を大切に」と呼びかけている。