埼玉新聞

 

熊谷総合病院の「脳機能ドック」、検査機器はストレスなく5分で終了 医師は認知症研究の第一人者「安心」

  • 脳機能ドック体験会で脳磁図検査「MEG」を体験する参加者ら。左は専門医の鴫原良仁さん=熊谷市中西、熊谷総合病院

 熊谷市中西の熊谷総合病院(中村信一副理事長)で、脳機能ドック体験会が開かれた。同市歯科医師会や管理栄養士、熊谷市議会などから6人が院内総合検診センターで「脳の働き」を調べる脳磁図検査「MEG」の体験をした。

 脳の健康維持に取り組む同院医師の鴫原良仁さん(50)は、国内では認知症検査と研究の第一人者。鴫原さんの研究成果は国際科学雑誌などにも掲載されている。

 「認知症は脳の働きが悪くなる症状。風邪をひくと、熱が出ることがありますが、風邪(病気)と熱(症状)は別なもの。ある意味、認知症は症状なのです」と話す。病気を治すというよりも、症状を良くするという視点が大事だという。

 心理テスト(認知機能検査)を含め、検査は約1時間。脳磁図検査を体験した熊谷市歯科医師会会長の植野順子さんは、「検査機器は無音でストレスなく5分間で終了した」と話した。熊谷市議の中島千尋さんは「脳の数値がグラフ化され目で見えるので分かりやすく安心」。気になる「もの忘れ」は、脳の健康度「脳波の質」の解析レポートと合わせ、細かな説明と結果に伴う最適なアドバイスが受けられ、治療が必要な場合は継続受診できる。

 鴫原さんは「生きている限りは、幸せに過ごせる。そのお手伝いができれば幸いです」と話していた。

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