埼玉新聞

 

電話の主は息子!ためる一方の女性、定期預金引き出しに 郵便局職員が通報、本当の息子と話し詐欺に気付く

  • 感謝状贈呈式で、(左から)門井幸夫署長、兼平弘一さん、笠原洋之さん、竹村久副署長=15日、武南警察署

 武南署は15日、詐欺被害を未然に防止したとして鳩ケ谷桜町郵便局(川口市桜町)の職員兼平弘一さん(34)らに感謝状を贈った。

 同署によると、3月3日午前10時過ぎ、同局を訪れた高齢女性が、定期預金300万円を引き出したいと話した。長年こつこつとためる一方だったお客さんだったため、いきなり大金を引き出そうとしている姿に、兼平さんは詐欺被害を疑い、女性に使用目的を聞くなどして同署に連絡。女性は「今朝、息子が電話で、会社の関係で600万円必要で、半分は自分で出すから、私に半分を出してほしい、と言ってきた」と話し、電話の主が同居で会社員の50代の息子だと疑わない様子だった。しかし、署員らの説得で直接、本当の息子と電話で話し、詐欺だと気付いたという。

 門井幸夫署長(58)から感謝状を受け取った兼平さんと笠原洋之局長(48)は「詐欺被害を防ぐことができて素直にうれしい」と話した。

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