手ぶらでお買物 東武鉄道が生体認証サービス導入 越谷、川越エリアの20店舗で 指をかざして決済
東武鉄道は15日から、手ぶらで決済できる生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を、越谷、川越エリアの飲食店など20店舗で導入した。導入にあたり越谷市内の店舗で報道陣に一連のサービスを公開した。
「SAKULaLa」は東武鉄道と日立製作所が共同で展開するサービス。事前に登録、クレジットカード情報とひも付けすることで、指の静脈を使い決済することができる。カードやスマートフォンなどが不要、手ぶらで買い物ができる。2024年から東武ストア6店で導入。これまで7千人以上が登録し延べ10万回以上の利用実績がある。今回は越谷、川越エリアの飲食店やホテルなど20店舗で導入。利用店舗を増やし普及を促進する。
この日は東武鉄道と日立製作所の関係者が新越谷駅周辺で「SAKULaLa」サービスを紹介。今後の地域での展開や、店舗での決済の流れなどを説明した。
サービスの導入を決めた同市南越谷「海鮮問屋 孝進丸」では、実際に決済の手続きを説明。タブレットのガイドに沿って、会計金額や利用するクレジットカード、利用者の携帯番号を確認。指をかざすだけで決済を終了した。
同店杉本祐紀店長は端末を移動することで卓上決済ができる利便性や、カードの不正利用をめぐるトラブルが減るなどのメリットに触れ「今までにない画期的な感じ。カードに替わる決済になると良い」と前向きに導入を決めた。
生体認証サービスが利用できる店舗を増やし地域の利便性向上に期待を寄せる声も。新越谷駅周辺の店舗が加盟する南越谷商店会の関森初義会長は「リピーター率を上げたり各店で利便性を前進できるシステム。導入した店舗の様子を見て、もっと多くのお店が導入する可能性がある。地域の商店街の活性化につながれば」と話した。
東武鉄道は「手ぶらで便利な生活の実現を通して利用者と加盟店の利便性向上を図るとともにさらなる沿線価値の向上を目指したい」としている。