地方創生へ産学官連携 まちおこし万博が初開催 埼玉・皆野で2月2日 空き家対策について語るセミナーやグルメ堪能できるキッチンカー出店も
皆野町の町文化会館で2月2日に、町主催の地域活性化イベント「みんなで皆野まちおこし万博」が初開催される。同町で地方創生の取り組みを行っている大学、企業、地域おこし協力隊などが協力し、基調講演、セミナー、パネル展示などを展開。人口減少が進む町の現状と課題を町民と共有し、「みんなでまちおこし」を促進していく。会場周辺では、ドローン操縦体験などのワークショップや、グルメが堪能できるキッチンカーが多数出店。産学官連携でコミュニティーの場をつくり上げる。
同町は、教育活動や学生交流などで地域活性化を図るため、2019年に早稲田大学人間科学学術院(所沢市)と包括連携協定を締結。以降、立正大学データサイエンス学部(熊谷市)、ものつくり大学(行田市)、一般社団法人世界一周学校(横浜市)とも、まちづくり推進に関わる協定を結んでいる。
今回のイベントには、同4機関と、町内でふるさと支援活動を行っている十文字学園女子大学(新座市)の学生らが参加する。パネル展示や発表会を通して、現在まで進めている活性化事業の取り組みを紹介する。
基調講演は、官民共創未来コンソーシアム上席理事の箕浦龍一さんが、「皆野町が元気になるためのヒント」を解説。セミナーは、秩父1市4町と県宅地建物取引業協会秩父支部が運営する「ちちぶ空き家バンク」と埼玉りそな銀行が、空き家対策について語る。
同町の人口は1月1日現在で8878人。国立社会保障・人口問題研究所によると、同町の10年後の人口は約7100人、20年後は約5700人になると推計される(23年発表時)。
黒沢栄則皆野町長は「行政や事業者、地域外関係者が取り組んでいる人口減少対策の事業の大半は、まだ町民に知られていない。今後、この万博を毎年開催し、町の情報を全員で共有できる機会をつくっていきたい」と思いを語った。
まちおこし万博の開催時間は午前10時~午後3時まで。入場無料。問い合わせは、町企画財政課(電話0494・26・7334)へ。