<新型コロナ>埼玉の感染、増加傾向に…行動制限ないGW明け ノババックス接種開始へ 高いレベルで警戒
3年ぶりに行動制限がかからなかった大型連休後、県内で新型コロナウイルスの新規感染者が増加傾向にあることから、大野元裕知事は10日の定例会見で「極めて高いレベルの警戒で注視したい」と述べた。感染拡大防止に向け、県内でも武田社ワクチン(ノババックス)の接種を開始すると発表。大野知事は「会食の際を含めた徹底的な感染予防の呼びかけを改めてお願いしたい」と求めた。
県内の1日当たりの新規陽性者は4月30日以降、2千人以下で推移し、5月5日は1月14日以来、111日ぶりに千人を下回る941人にまで減少した。一方、連休最終日の8日には前週同曜日を700人以上上回る1920人、連休明けの9日は前週比595人増の1638人、10日は同453人増の1474人となっている。
ただ、9日時点の県内確保病床の使用率は22・4%(409人/1827床)、うち重症病床は2・6%(5人/191床)と安定して推移している。また、1人から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数は同日時点で0・925で、数値で見ると依然として感染は緩やかな減少傾向にある。
会見では坂戸市関間の「菅野病院」(30日~)、さいたま市浦和区の旧市民会館うらわ(6月3日~)、熊谷市銀座ニットーモール内の県北部ワクチン接種センター(6月5日~)の3カ所で、武田社ワクチン(ノババックス)の接種を開始すると発表。県内への割り当ては1万5400回分で、ポリエチレングリコールのアレルギーによりファイザー社などのmRNAワクチンを接種できない人も接種することができるとしている。
対象は県内に住民票があり、接種日時点で18歳以上の人。予約は県北部ワクチン接種センターが今月24日から県の専用予約システムから。菅野病院は23日から、旧市民会館うらわは25日から、病院の予約システム、市の専用予約システムなどで受け付ける。
大野知事は「これまでアレルギーがあるなど接種ができなかった方に向けた体制が構築された。一人でも多くの方に接種していただきたい」と呼びかけた。