重い病気の子、全国に25万人…支える“きょうだい”の7割以上、小学生の頃から「自分が将来面倒を見る」と実感 病気の子に集中しがちな親、“きょうだい”への対応に気付かされ「助けられた」
2025/02/12/14:05
熊谷市に拠点を置く重症心身障害児者家族会「NPOにじいろ」(牛頭智子代表)は、熊谷駅前のショッピングセンターティアラ21会議室で「病気や障害のある子どものきょうだい支援講演会」を開いた。
講師は大阪府を中心に活動するNPO法人「しぶたね」代表の清田悠代さん。清田さんらは、病気や障害などで特別なケアが必要な子どもの兄弟、姉妹を「きょうだいさん」と呼ぶ。「親しみを込めて、男女や年齢の上下に区別なく兄や姉、弟、妹を平仮名で表し、使っている」と話した。
小児がんや心臓病など重い病気を持つ子どもは全国に約25万人。「病気と闘う兄弟、姉妹を心配しながら不安、寂しさを我慢。いろいろな気持ちにふたをして頑張っている『きょうだい』たちの安心を増やしたい」と、活動を広げている。
そんな「きょうだい」たちの7割以上が、小学生の頃から「将来は障害のあるきょうだいの面倒を見なければ」と感じているという。清田さんらは毎週金曜日の夜に、オンラインで開設した「シブレッドの部屋」を放送。全国各地にいる「きょうだい」たちが交流、癒やしの時間となっている。
講演会に参加した真下紀子さんは、「親の目はついつい(障害のある)姉にいってしまうが、小冊子『きょうだいさんのための本 たいせつなあなたへ』を知り、弟への対応を助けられた」。にじいろ代表の牛頭さんは「病気や障害のある子ときょうだいたちの親だからこそ、理解者を増やし、支援を続けていきたい」と語った。