スタバのカフェ出店計画、市民団体の反対運動で計画が中断 行田市、運動の代表者らを個別訪問…行田市長も会ったことを認める 表現の自由や請願権の侵害では…市議会で質疑
2025/03/01/16:21
行田市議会3月定例会は28日、一般質問が行われ、スターバックスコーヒージャパン(本社・東京都)が行田市水城公園の水城公園駐車場にカフェを出店する計画が、反対運動で中断していることについて、やりとりが行われた。村田秀夫市議(共産)は、市側が運動の代表者らを個別に訪問したことは、憲法が保障する表現の自由や、請願権を侵害しているのではないかと質問。市は権利の侵害ではないとの見解を示した。
市と同社は昨年10月、飲食施設出店の基本協定を締結した。だが、市民がつくる団体が反対の署名活動を行い、同年12月に建設中止の要望書を市と同社に提出。計画の進行がストップしている。
行田邦子市長は自身も運動の代表者らと会ったことを初めて認め、「署名活動や市に請願したことについて面会を申し入れたのではなく、表現の自由や請願権の侵害には当たらない」と説明。「市の契約相手方に、直接建設中止の要望書を届けたことに対する確認を行うためだった」と述べた。また、出店に伴い忍・行田公民館の利用者も使う駐車場が減ることが反対理由とされたことに触れ、新たな駐車場整備で「むしろ駐車台数が増え、公民館利用者の便宜となると説明した」と答弁。出店が取りやめとなれば、「多くの市民が待ち望み、議会の議決をいただいた事業が中止になる」と懸念した。
これに対し村田市議は、市長や市職員が訪問すること自体が「住民を委縮させるから、すべきではない」と指摘。同社の出店そのものには反対ではないとした上で、「計画をいったん白紙に戻し、新たに組み立てていくべき」と募集のやり直しを求めた。