28億円相当が部屋に…大麻465キロ押収 所持容疑で組幹部ら3人逮捕 国内「1年分」超える/埼玉県警
乾燥大麻を営利目的で所持していたとして、県警薬物銃器対策課と捜査4課、狭山署は18日までに、大麻取締法違反(営利目的所持)の疑いで、狭山市北入曽、指定暴力団住吉会傘下組織幹部で無職の男(41)を逮捕した。県警は5月31日に大麻所持容疑で同組幹部ら2人を現行犯逮捕し、乾燥大麻約465キロ(末端価格約27億9千万円相当)を押収。男らが大麻を組織的に顧客に売りさばき暴力団の活動資金に充てていたとみて、入手経路などを調べている。
男の逮捕容疑は、同組員の無職の男(32)=狭山市富士見1丁目=と同幹部の無職の男(33)=同市青柳=と共謀の上、5月31日に営利目的で狭山市青柳の集合住宅の一室内で乾燥大麻約323グラム(末端価格約193万8千円相当)を所持していた疑い。
薬物銃器対策課によると、同日に別の事件で同市青柳の関係場所を家宅捜索したところ、部屋の中に置かれていた乾燥大麻を発見。共同所持の疑いで32歳と33歳の男を現行犯逮捕した。その後、部屋にあった大麻を計測すると計約465キロに上ることが分かった。室内の物や両容疑者の所持品などの裏付け捜査から、共犯者として41歳の男が浮上。17日に羽田空港で逮捕した。
県警は共犯事件で捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていない。
■28億円相当「例がない」
捜査員が踏み込んだ部屋の一室は、大量の乾燥大麻が入った袋などで埋め尽くされていた。県警薬物銃器対策課によると、押収したのは88センチ×60センチの大ずた袋などの17袋と真空パック(主に30センチ×30センチ)390パック分。袋などの入れ物を含めた重さは約465キロになり末端価格にして約27億9千万円に相当するという。
同課によると、全国の警察が1年間に押収した乾燥大麻の累計は2021年が約329キロ、20年が約265キロ、19年が約350キロで、今回は一度でこれらをはるかに上回る量を押収した。同課は「全国ではここ数年でトップの押収量で、県下でも過去に例のない量と額」としている。