埼玉新聞

 

スタバ断念…公園にオープンの計画、一部の反対運動で中止に 反対派「公民館利用者の駐車スペースが減る」…市が新駐車場を整備しようとするも理解得られず 市長「待ち望んだ市民におわび」別の場所に出店検討へ

  • 水城公園内に整備される店の完成予想図(イメージのため、変更される可能性あり。スターバックスコーヒージャパン提供)

    水城公園内に整備される計画だった店の完成予想図(スターバックスコーヒージャパン提供)

  • 水城公園内に整備される店の完成予想図(イメージのため、変更される可能性あり。スターバックスコーヒージャパン提供)
  • 協定を締結した行田邦子市長(右)とスターバックスコーヒージャパンの林志乃子部長代理=行田市本丸の同市役所
  • 埼玉県行田市水城公園の周辺図(国土地理院HPから)

 行田市とスターバックスコーヒージャパン(本社・東京都)は19日、同市水城公園の水城公園駐車場にカフェを出店する計画を中止した、と発表した。市と同社は2024年10月、飲食施設出店の基本協定を締結。だが、一部の反対運動を受け公園の使用貸借契約の締結を見合わせ、事業が中断していた。両者は同日付で、協定を解除した。

 当初の予定では、25年中の開店を目指していた。ところが、24年12月、公園内にある忍・行田公民館利用者の駐車スペースが減ることに反対する団体が、両者に建設中止の要望書を送付。市は公民館北側に新たな駐車場を整備することを決め、団体側の理解を得たが、ほかにも再検討を求める要望書などが同社にあり、同社は市が反対する市民と協議するよう求めていた。市は3月、話し合いが不調に終わったことを同社に報告。同社が辞退を申し入れた。

 市によると5日現在、出店に賛成する計3849筆の署名が寄せられているという。行田邦子市長は「出店を待ち望んでいた市民の皆さまに、心よりおわび申し上げます」とコメント。同社はホームページで、「水城公園とは別の場所での出店について検討したい」としている。

 市はこれまでに、駐車場整備などで計4395万円の関連予算を議会に提案し可決されたが執行を見送る。また、出店者の再募集は行わず、事業を撤回する方針。
 

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