埼玉新聞

 

「花を身近に」育児中の母親ら働くカフェ、食用花工場…多様な雇用を創出 花のまち鴻巣に交流拠点

  • テープカットが行われた「Bista花のまち こうのす」=7日午後、鴻巣市本町3丁目

 花のまち鴻巣をうたい、障害者など多様な雇用を生むための交流拠点「Bista(ビスタ)花のまち こうのす」が7日、鴻巣市本町3丁目にオープンした。社会課題などをビジネスで解決する企業「チャレジョブ」(本社・さいたま市浦和区、武藤五郎社長)が運営する。

 チャレジョブの主な事業活動は、障害福祉サービス、放課後等デイサービス、生活介護・児童発達支援、共同生活援助、障害者雇用コンサルティング事業、職業紹介など。県内と都内に23拠点がある。

 武藤社長によると、Bistaは「ビジネスがスタートする」という意味を含む地域活性化型モデル事業の複合施設。敷地面積約374平方メートルに2階建て、延べ床面積約356平方メートルの建物を整備した。市の花「パンジー」を壁に装飾するなど、ひと際目をひくモダンな造りだ。

 1階の一部にはテイクアウト専門店「BistaCafe」を併設。育児と仕事の両立を目指す母親らがパティシエ監修の元で考案した菓子や自社生産のエディブルフラワー(食用花)、焙煎(ばいせん)したコーヒーをブレンドして提供する。広い多目的のフリースペースがある。

 2階の一部にはエディブルフラワーの養液栽培の植物工場があり、新しい労働環境を創出する。いまはパンジーを育てている。土日を活用して子どもたちに花を身近に感じてもらえるような体験イベントの開催や、新しい交流の場をつくっていくという。

 フリースペースには障害のある人の多様な働き方を実現するため、職場環境が整ったサテライトオフィスを設置する試みなども計画している。

 武藤社長は「多様性のある雇用の創出とともに、にぎわいをもたらすための交流拠点として、世代を超えて多くの人が集える場にしたい。もっともっとBistaを地域に広めていき、活性化させていきたい」と意欲を示した。

 問い合わせは、チャレジョブ(エルミこうのすアネックス2階のサテライトオフィス内、電話フリーダイヤル0800・800・0311)の馬場円花さんへ。

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