埼玉新聞

 

母親殴り殺害、容疑の23歳息子を再逮捕「育児放棄された」 遺体を浴槽に放置、生活保護を不正受給/県警

  • 越谷署=越谷市東越谷

 越谷市で4月、同居する母親=当時(46)=の遺体を浴槽に放置したとして男が逮捕された事件で、県警捜査1課と越谷署は20日、殺人の疑いで、越谷市赤山町、長男で無職の男(23)を再逮捕した。

 再逮捕容疑は、昨年12月下旬ごろ、自宅のマンション居室内で、母親を殴って殺害した疑い。容疑を認め、「首を何回か殴った」「ブロックやレンガで殴った」などと供述しているという。

 同課によると、男は母親と2人暮らし。遺体は服を着たまま浴槽内に脚を曲げるような姿勢で横たわっていた。解剖の結果、死因は外傷性脳損傷の疑いと判明。後頭部を硬いもので殴ったとみられる。男は越谷市職員が1月に訪問した際、「母親は病気で寝ている」などと説明していたという。

 市職員から母親の安否確認の依頼を受けた警察官が4月9日、自宅を訪れて遺体を発見。県警は翌10日、遺体を浴槽に放置したとして、男を逮捕した。同月30日には、今年2、3月の2人分の生活保護費計33万5320円を不正受給したとして再逮捕していた。

 男は2017年4月、母親に暴力を振るってけがを負わせたとして、傷害容疑で県警に現行犯逮捕され、起訴猶予となっていた。

 動機について「これまで育児放棄されてつらい思いをした」などと供述しているという。

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