一面に“黄色いじゅうたん” 希少植物のノウルシが見頃 埼玉・加須の「浮野の里」 見頃は15日ごろまで
2025/04/13/12:08
さいたま緑のトラスト保全地に指定されている加須市多門寺と北篠崎地内にまたがる「浮野(うきや)の里」で、希少植物ノウルシが見頃を迎えている。群生地は約千平方メートル。一面、“黄色いじゅうたん”を敷いたような世界が広がっている。
ノウルシは県が絶滅危惧Ⅱ類に指定している多年草。茎の先端に黄色く色づいているのは苞葉(ほうよう)という葉の一種で、黄色い花びらのように見える。茎の白い乳液に触れるとウルシのようにかぶれることから、ノウルシの名前が付いたとされる。
浮野の里は江戸時代の新田開発の名残を留めている。貴重な景観が魅力的で、1995年に「全国水の郷百選」に選定されている。ノウルシの群生地はクヌギ並木遊歩道入口(うきや橋付近)から北へ50メートルほどの場所に広がる。
一帯は、地域の有志で結成された「浮野の里・葦(あし)の会」が保全活動を行っている。ノウルシの黄色く色づいている状態は中旬ごろがピーク。徐々に緑っぽく色が変わっていく。市環境政策課によると、見頃は15日ごろまでという。
問い合わせは、市環境政策課(電話0480・62・1111、内線231)へ。