さいたま市でサル、シカ 飯能市でクマ…埼玉で野生動物の目撃が増加 県が注意呼びかけ 「人に慣れるので、絶対に餌はあげないで」
2025/04/16/13:06
大野元裕知事は15日の記者会見で、埼玉県内での野生動物の目撃情報が4月1~14日に23件に上っているとして、「もしも野生動物を見つけたら、物を投げたり、大声を出すなど刺激を与えず、慌てず落ち着いて、その場を静かに立ち去って」と注意を呼びかけた。
県みどり自然課によると、目撃情報の内訳は、左手のない同一個体とみられるサルが計15件(本庄、深谷、桶川、上尾、さいたま、戸田市)を占め、クマが計5件(秩父、飯能市、皆野町)、カモシカ(狭山市)、ニホンジカ(さいたま市)、イノシシ(日高市)がそれぞれ1件。
左手のない同一個体とみられるサルは、昨年から東京や神奈川など広範囲で目撃情報が相次いでいて、人を恐れない様子から餌付けされた可能性も指摘されている。
クマの目撃情報は、秩父市で6日に山田地区、10日に久那地区、飯能市で7日に上赤工地区、11日に小岩井地区、皆野町で5日に野巻地区。さいたま市では3月下旬から西区や北区でニホンジカの目撃が相次ぎ、3日に西区中釘付近で目撃されている。昨年度同時期の目撃情報は1件で、増加の理由について県みどり自然課は「クマについては食料の問題など全国的な傾向の中で、埼玉でも目撃情報が増えていると理解している」と説明した。
大野知事は「人に慣れるので、絶対に餌はあげないで。地元の市町村や警察署に一報を。クマの出没マップや具体的な対応は、県のホームページで確認を」と呼びかけた。