埼玉新聞

 

特産のナシへ理解を 白岡市の新人職員ら、ナシの人工授粉作業を体験 研修の一環、手作業で花粉を採取し授粉 細やかな作業が必要と実感「大変だけど、楽しかった」

  • ナシの花掛けを体験する新規採用職員ら

    ナシの花掛けを体験する新規採用職員ら=18日午前、白岡市荒井新田のアライファーム

  • ナシの花掛けを体験する新規採用職員ら

 「白岡美人」のブランドで知られる特産のナシへの理解を深め業務に役立ててもらおうと、埼玉県の白岡市は18日、新規採用職員12人を対象にナシの人工授粉作業「花掛け」体験を実施した。

 花掛けはナシの栽培工程の一つ。開花する4月上旬から中旬、早く咲いた木から花粉を採取し、道具を使って人の手により授粉させる。短期集中の作業のため人手を必要とし、天候にも左右されやすい。市では、新人研修の一環として導入しており、今年で4回目となる。この日は、約1・2ヘクタールで幸水など6品種を栽培している同市荒井新田の「アライファーム」で、農家の荒井庄一さん(43)から指導を受けた。川の多い白岡は洪水に見舞われることが多く、浸水被害に強いナシ棚が広がった歴史について説明を受けた後、畑へ移動。2人一組になって枝に連なる白色の花に花粉を付けていった。

 参加した総務課の小西由貴さん(30)は「ナシの生産には細やかな作業が必要なことを実感した。花の数が多くて大変だったけど、楽しかった」とにっこり。千駄野保育所の鈴木航さん(22)は「体力のいる作業で農家の方々の大変さが分かった。ナシに関する歴史なども学んだので、保育所の子どもたちに伝えたい」と話していた。

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