高齢や障害、不登校…課題ごとに支援が分断 地域の課題に対応 民間型の地域連携拠点、見沼区に開所
2025/04/20/15:23
民間型ワンストップ地域連携拠点「ムスビテラス東大宮」が18日、さいたま市見沼区にオープンした。年齢などの属性や障害の有無にかかわらず、地域の課題に対応する。同施設のマネジャー井上百合枝さんは「終着点ではなく、それぞれの自立に向けて、つないでいく場にしたい」と意気込む。
井上さんは過去にケアマネジャーやスクールソーシャルワーカーを務め、現在はひとり親家庭の支援をしている。これまでの仕事を通じて「高齢や障害、不登校などの問題が家庭の中で複雑に絡み合っているにもかかわらず、課題ごとに支援が分断されていると感じていた」という。
ボランティアを通じて知り合った、建設業と精神科訪問看護事業を行う会社「K.G.Style」医療事業部長の本田光太郎さんや、30を超える福祉事業所が加盟する「東大宮地域福祉連盟」代表の高橋千尋さんと約1年前から構想を練り、オープンにこぎつけた。
ムスビテラス東大宮は、東大宮地域福祉連盟と連携しながら、K.G.Styleが運営する。医療・福祉の専門家が常駐し、当事者や家族の相談を受けるほか、不登校の子どもや障害福祉施設の利用者らを対象にした体験型プログラムを実施したり、地域の福祉事業所について情報を発信したりする。障害者の作品展示や、福祉従事者の研修なども行う予定だ。
18日に開催されたオープニングセレモニーには、福祉事業に携わる約20人が参加。高橋さんは「地域の福祉に関わる人といろんな取り組みをしていきたい。(ムスビテラス東大宮が)これからの福祉の先駆けとして活躍していく場になってほしい」と話した。
問い合わせは、井上さん(電話080・3207・7586)へ。