埼玉新聞

 

JR西浦和駅近くに「団地キッチン」田島オープン カフェ営業開始、ブルワリーやシェアキッチンも順次

  • 「団地キッチン」田島のカフェ。29日の内覧会で、自治会長の照井光子さん(右から2人目)ら住民が早速、交流していた=さいたま市桜区田島6丁目

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 さいたま市桜区の田島団地とJR西浦和駅の近くに、「食」をテーマとしたコミュニティー施設「団地キッチン」田島が開設された。「カフェ」が30日に営業を開始し、「ブルワリー」と「シェアキッチン」も順次オープンする。田島団地の高齢化が進む中、地域住民の交流促進や、にぎわいの創出による地域活性化を目指す。団地の住民らは「にぎやかな場所になる」と期待していた。

 市と都市再生機構(UR)は2019年、西浦和駅周辺のまちづくりに関する基本合意書を締結。URの関連会社「日本総合住生活」(JS)が、埼玉りそな銀行旧西浦和支店の建物を活用し、施設を整備した。駅南側の「顔」として、駅、団地、地域をつなぐ拠点にしていくという。

 田島団地は1965年6月から入居が始まり、現在は54棟1906戸が整備されている。住民基本台帳によると、今年1月時点で、田島地区全体では、65歳以上の高齢化率が約25%なのに対して、田島団地(田島6丁目)は約52%と半数を超え、高齢化が特に進んでいる。入居開始から半世紀を超え、単身や夫婦の高齢世帯も多いという。

 田島団地自治会長の照井光子さん(73)は、20代で入居して47年になる。「若い人たちがカフェやブルワリーに来ることで、にぎやかになる」と期待した。高齢者はコロナ禍のため、より遠出が困難になっているという。照井さんは「団地から近く、利用したいと話す人は多い。1人暮らしの人も訪れ、元気になってもらいたい」と語った。

 JSは身近な「食」をテーマに、幅広い世代が交流できる場所を検討してきた。カフェは誰かに会える日常の居場所。ブルワリーはクラフトビールの醸造を始め、10月1日からカフェで提供する予定という。桜区の花サクラソウなどの活用も研究している。シェアキッチンは三つあり、料理教室やイベントの利用、菓子や弁当など商品の製造、販売に対応できるとしている。

 JSの担当者は「三つの食にまつわる機能の相乗効果を期待している。新しい住民交流や活動が生まれることで、西浦和や田島地域への愛着が広がるように運営していきたい」と話していた。

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 カフェの営業時間は午前11~午後8時。水・日曜定休日。問い合わせは(電話048・767・6404)へ。

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