「担任できず悔しかった」…給食のカレーに漂白剤混入 小学校教諭を逮捕 事件後、全教諭招集も現れず
2022/09/17/00:00
勤務する小学校で配膳前の給食のカレー食缶に塩素系漂白剤を混入し、学校業務を妨害したとして、東入間署は16日、威力業務妨害の疑いで、川越市小仙波町5丁目、富士見市立水谷東小教諭の女(24)を逮捕した。配膳係の児童が異臭に気付き、同缶は回収されたため、児童らに健康被害はなかった。
逮捕容疑は、15日午前11時15分ごろから午後0時20分ごろの間、富士見市水子の同校(松波徳美校長、児童数227人)の校舎3階通路で、給食用に置かれていた配膳前のカレー食缶(直径30センチ、深さ30センチ、1クラス23人分)に塩素系の漂白剤を入れ、児童らの安否確認を余儀なくさせるなど同校の業務を妨害した疑い。
同署などによると、同市の学校給食は給食センターが各校に配送するセンター方式。同校舎3階通路のワゴンに置かれていた食缶を配膳係の児童がクラスに運び、ふたを開けた際、鼻を突くような異臭がしたため担任に報告。学校から連絡を受け、食缶を回収した同センターが同日午後1時20分ごろ、「異物が混入された疑いがある」と同署に届けた。
事件発覚後、同校は対応を協議するため全教諭を集めたが、女の行方が分からなかった。その後、校内で見つかり、校長が同容疑者から事情を聴いたところ、漂白剤を混入したことを認めた。同署員が同校に駆け付け、同容疑者に任意同行を求め、同署で逮捕した。
女は大学卒業後、2020年に県教育局に採用され、同年4月に同校に赴任。2年間、同じクラスの担任を任されていたが、今年4月から別の学年の担任に異動していた。
調べに対して、女は「同じクラスの子どもの担任を続けたかったのに、別の学年に変えられたのが悔しかった」などと動機を供述しているという。