埼玉新聞

 

上から見るか、横から見るか…それぞれの「粋」を体感、思い馳せて 羽生で金魚などテーマの特別展

  • 観賞魚の歴史が学べる特別展=羽生市のさいたま水族館

 羽生市三田ケ谷のさいたま水族館で「観賞魚」をテーマにした特別展「1502 日本が色づいた!」(主催・公益財団法人県公園緑地協会、後援・県教育委員会)が開催されている。日本における魚を観賞する文化の移り変わりを紹介している。

 同館によると、突然変異により体の黒い色素を持たずに生まれてきた色鮮やかな黄金色のフナ「ヒブナ」が、1502年に中国から日本に持ち込まれたことが日本の観賞魚文化の始まりだという。

 同展では同時代から現在に至るまで、人々がどのように観賞魚に親しんできたのか、ヒブナや金魚、アロワナなどの生物の展示のほかにも、その時代における飼育器具なども紹介している。江戸時代では観賞魚を木おけに入れて上から見ていたことや、ガラス製の「びいどろ」をつるして横からも観賞していたことから、当時を再現したスポットもあり時代の歴史を体感できるのが特徴だ。

 また同展では観賞魚に関する現代の問題についても呼びかけている。同館の飼育課普及係の岡田明香さんは「今では身近な観賞魚ですが、飼いきれなくなり川や池に放流する人がいて生態系が崩れてしまっている。特別展を通じて観賞魚に関する問題に目を向けてほしい」と話した。

 期間は休館日(11、24日、11月15日、12月12、29~31日、1月1、10日)除く来年1月22日まで。入館料は高校生以上が500円、小学生以上が200円。小学校就学前、障害者手帳の所有者は無料。

 問い合わせは、同館(電話048・565・1010)へ。

ツイート シェア シェア