埼玉15年ぶりの快挙!上尾の北西酒造「文楽」、純米吟醸酒の最優秀賞に 関東信越6県の日本酒鑑評会
2022/11/11/00:00
関東信越6県の日本酒の出来を評価する関東信越国税局酒類鑑評会が9日、さいたま市中央区のさいたま新都心合同庁舎で行われ、北西酒造(上尾市)の「文楽」が純米吟醸酒の最優秀賞を受賞した。県内の製造場が最優秀賞を受賞するのは2007年以来、15年ぶり。北西隆一郎社長(36)は「驚いたが、栄誉ある受賞に大変喜んでいる」と語った。
吟醸酒の優秀賞には滝澤酒造(深谷市)の「菊泉」、小山本家酒造(さいたま市西区)の「金紋世界鷹」、横田酒造(行田市)の「日本橋」、矢尾本店(秩父市)の「秩父錦」が入賞。純米吟醸酒の優秀賞には五十嵐酒造(飯能市)の「天覧山」が入賞した。
北西酒造の杜氏(とうじ)、村上大介さん(45)は文楽について「華やかな香りや口当たりの良い甘みと酸味のバランスが良い酒で、食前酒にお薦め」と説明。「今年は米の溶け具合が難しかったが、工夫を重ね着地点をずらさないようにした」と話し、「皆で一丸となり積み上げたことが成果に結び付いた」と語った。
関東信越国税局の酒類鑑評会は1965年から開催され、今回で93回目。193製造場から吟醸酒139点、純米吟醸酒171点、純米酒88点が出品され、それぞれ53点、57点、31点が優秀賞などに選定された。吟醸酒の最優秀賞は大雪溪酒造(長野県)、純米酒の最優秀賞は外池酒造店(栃木県)がそれぞれ受賞した。
関東信越国税局によると、今年の鑑評会は出品に加え、審査も電子化し、デジタルトランスフォーメーション(DX)化を進めた。表彰式後には出品された398点の酒が用意され、酒造関係者らが利き酒をした。