埼玉新聞

 

全校が閉校、全員いなくなるか…家族に跡取りを勧めぬ限界集落、助けも呼べず 住み続ける住民らの目指す先

  • 上郷健交サロンでペタンクを楽しむ住民=2日午後、小鹿野町の上郷地区

  • サクラやモミジなど、計千本の苗木を植えた野山を紹介する浅香繁さん

 「住民がいなくなっても、きれいな花を目当てに訪れる人が絶えない故郷に」。小鹿野町の山間集落、上郷(かみごう)地区の住民たちは、2021年5月に「上郷花の会」を立ち上げ、地域の山で植樹活動を続けている。今春はサクラ、ツツジ、アジサイ、モミジの計約500本を、10月末には大学生(明治大7人、立教大4人)の応援を受けてイロハモミジ約500本の苗木を植えた。同会を設立した浅香繁さん(71)は「限界集落の大きな流れは変えられないが、今いる住民たちが支え合えば、地域の環境は変えられる。美しい地域を未来に残していく」と思いを語る。

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