埼玉新聞

 

銀行支店に「子どもの居場所」 埼玉りそな、「拠点」として支援団体に無償貸し出し 10月から越谷

  • 子ども支援拠点として開設された「りそなユースベース」=8日、越谷市千間台西の埼玉りそな銀行3階

 埼玉りそな銀行は10月から、越谷市千間台西のせんげん台支店内に、子どもの支援拠点「りそなユースベース」を開設し、子ども支援団体への無償貸し出しを始めた。同行は「共創社会のハブ拠点として、今後、地域の子ども支援団地や自治体、地元大学等と連携したボランティア活動も実施し、子どもの居場所づくりに取り組む」としている。

 りそなユースベースは東武伊勢崎線せんげん台駅西口徒歩約3分の同支店3階に開設された。これまでローンセンターなどとして利用されてきたスペースで広さは約215平方メートル、りそなグループが子ども支援拠点を開設するのは今回が初という。

 現在は「無料学習支援&こどもの居場所『ねむの木』」(草場澄江代表)が毎週火曜日の夕方からボランティアと、学習に取り組む場所やさまざまな理由で居場所を必要とする子どもたちを受け入れている。

 草場代表は「ここに来れば安心でき、心配事があれば相談できる場となれば。いずれは子どもたちの声を受ける運営委員による運営を目指しており、子どもたちの声を聞き、いつでも自由に訪れ、自由に過ごすことができる場所にしたい」と話す。

 草場代表によると、子ども支援に取り組む団体が抱える課題として、まずは活動場所の確保が挙げられるという。そのため駅近隣で利便性の高い同所が子ども支援団体に無償で貸し出される意義は大きく、今後の活動の広がりに期待が寄せられている。

 埼玉りそな銀行によると、これまでに同所の利用が決まっているのは3団体。「子どもの支援であれば貸し出す予定」としており、審査を経て、学校や家庭に居場所のない子どもや、学ぶ意欲のある子どもへの学習支援、児童向け屋内イベントなどを実施する子ども支援団体へ、無償で貸し出す方針という。

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