男児死亡、塾の帰りに…ひき逃げ未解決のまま 母が訴え「死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を」
2022/12/06/00:00
自民党県議団の勉強会が5日、県議会で行われ、熊谷市でひき逃げ事故で亡くなったった小関孝徳君の母代里子さんが「ひき殺したことも、逃げたことも、罪を償うことも最初からなかったことになる現在の法律を変えていきたい」と呼びかけた。
2009年9月30日、小学4年生だった孝徳君=当時(10)=は熊谷市本石の路上で、自転車で塾の帰りに車にひき逃げされ死亡した。事件は未解決のままとなっている。
代里子さんは、現行法の公訴時効が、道交法の救護措置義務違反(ひき逃げ)では7年、自動車運転処罰法の過失運転致死罪では10年、危険運転致死罪では20年で、これが短いと指摘。特に救護措置義務違反については「被害者が死んでもかまわないという未必の故意」と指摘し「危険運転の一部の処罰法、または殺人罪の一部に入れるべきではないか」と述べた。
「死亡ひき逃げ事件は時効撤廃をすることで、逃げられないという思い認識を持ってもらうことになる。事故を起こしたら負傷者の救護をすることは車社会では原則。逃げ切るための法律は必要か」と述べ、自民県議団宛てに、死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を求める嘆願書を提出した。
県議会では今年の2月定例会で、議員提案の「死亡ひき逃げ事件における公訴時効撤廃に向けた法整備等を求める意見書」を全会一致で採択している。