JR高崎線で生徒自殺か 10連休明け、県教委が注意呼び掛け…心が不安定の子増える 休み中は相談も増
10連休明けの7日朝、熊谷市内のJR高崎線の踏切で、県内の私立高校に通う男子生徒(16)が列車にはねられ死亡した。目撃情報などから自殺とみられる。県教育委員会によると、長期休みの前後は悩みを抱えて心が不安定になる子どもが増える傾向にあるといい、「1人で悩まず、誰かに相談してほしい」と呼び掛けている。
県内の私立学校を所管する県学事課は、亡くなった生徒や家族に対して「謹んでお悔やみ申し上げます」と哀悼の意を表した上で、「尊い命が失われてしまい誠に残念。各学校も対策に尽力されていることと思われるが、きめ細かな生徒理解や生徒指導を、管理職や教員の研修などを通じて引き続き呼び掛けていきたい」としている。
県教育委員会は県学事課などと連携し、いじめや不登校、学校生活などに関する県の無料電話相談などを記載したカードを県内の全小中高校に毎年配布している。さらに10連休の今年はゴールデンウイーク前では初の試みとして、13機関の電話相談窓口を紹介したチラシを、県教委が所管する全公立学校に配布した。
県立総合教育センターによると、毎日24時間受け付けている「よい子の電話教育相談」の10連休中(4月27日~5月6日)の相談件数は、電話が前年の同期比で83件増の331件、Eメール相談が同12件増の23件だった。電話相談は家庭環境や学校生活に関する相談が多く、児童生徒本人からの電話は約140件と、前年の約70件から倍増した。
県教育局生徒指導課は「児童生徒は1人で悩まず、家族や先生など大人に相談するか、電話相談を積極的に活用してほしい。家族や周囲の方も、児童生徒が悩んでいる兆しを見つけたら、連絡をしてほしい」と呼び掛けている。
主な電話相談窓口は、「よい子の電話教育相談」(#7300または電話0120・86・3192)、「埼玉県虐待通報ダイヤル「(#7171)、「埼玉いのちの電話」(電話048・645・4343)へ。