埼玉新聞

 

埼玉トヨペットHD、災害備蓄食品をフードバンクに提供 県のスキーム活用、マッチング第1号に

  • 災害備蓄食料を贈呈する埼玉トヨペット関連事業部の関口裕一部長(右)とフードバンク埼玉の永田信雄理事=20日、さいたま市中央区の同社

 埼玉トヨペットホールディングス(さいたま市中央区)は20日、災害備蓄食品をフードバンク埼玉(同浦和区)に提供した。同団体を通じて、ひとり親家庭などを支援するフードパントリーや子ども食堂などに提供され、活用される。企業などが備蓄する賞味期限の迫った食品を廃棄せず、簡単な登録手続きで受領側に提供できる、県が8月から始めたスキームを活用。マッチング第1号となる。

 同社では、従業員約1800人の6日分の食品を備蓄・保管。4年ごとに更新をし、前回の2016年は従業員や顧客に配布したほか、NGO団体を通じてラオスに寄付した。今回は海外への寄付分をフードバンク埼玉へ提供。湯や水を加えるだけで食べられるアルファ米(100グラム)1200袋や缶入りパン480缶、おでん缶504缶などの食品約480人分のほか、簡易トイレ2千個を贈呈した。

 埼玉トヨペット関連事業部の関口裕一部長は「食品提供を通じて地域貢献できることは意義がある。コロナ禍で必要としている人のもとにも届けてほしい」と述べた。フードバンク埼玉の永田信雄理事は「フードパントリーの団体はコロナ禍で昨年の倍に増加。食品を必要としている人がたくさんいる。提供いただいた食品は種類豊富で、送り先の食生活はきっと豊かになるはず」と謝辞を述べた。

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