急増PCウイルス「エモテット」少しでも怪しいなら…被害防止へプロが解説 脅威のランサムウエアどうする
2022/03/17/00:00
サイバー犯罪の脅威や対策などについて知ってもらおうと、県警サイバー犯罪対策課と県コンピュータ・ネットワーク防犯連絡協議会は、第22回ネットワーク・セキュリティセミナーをオンラインで開催した。
県内の企業や自治体、大学などが参加した講演は、県警サイバー犯罪対策課の職員によるサイバー犯罪情勢と、EY新日本有限責任監査法人Forensics事業部の栗原直樹さん(35)によるランサムウエアの脅威についての2部構成で行われた。
1部では、被害が急増しているメール添付型不正プログラム「Emotet(エモテット)」の手口や傾向を詳しく説明。「少しでもメールが怪しいと思ったら、添付ファイルを開く前に相手に電話で確認を」と対策を呼び掛けた。
2部では、ランサムウエアの脅威や被害状況などを解説。栗原さんは「被害を完全に防ぐことは難しい」と、重要データは定期的にオフラインでバックアップをしておくことなどを推奨した。
同課によると、昨年1年間で受理したサイバー犯罪に関する相談件数は1万1854件(前年比3347件増)。うち詐欺・悪質商法に関する相談が4089件で最も多く、次いで迷惑メールに関する相談が2114件だった。
サイバー犯罪対策課の松尾直樹課長は「県民や企業が自らを守るための情報発信を続け、官民で協力して安心安全を確保していきたい」と話した。