埼玉新聞

 

埼玉の交通取り締まり強化…横断歩道に重点、歩行者優先の徹底を 元AKB48島崎遥香さんも呼び掛けへ

  • 息の合ったドリル演技を披露する県警交通機動隊=5日午後2時過ぎ、さいたま市浦和区高砂の県庁南側駐車場

 春の全国交通安全運動が6~15日に実施される。今年1~3月の県内の交通事故死者数は、前年同期比より3人減の28人(概数)で全国ワースト3位。県は、3月中の交通事故死者数が10人に達したことから、11日まで「交通死亡事故多発警報」を発令しており、警報発令中での安全運動となる。横断中の歩行者が死亡する事案が多いことから、県警は重点目標を「横断歩道における歩行者優先の徹底」に設定。県民に広報啓発活動や取り締まりなどさまざまな取り組みを実施する。

 県警交通総務課によると、1~3月の交通事故死者28人のうち道路横断中の死者は同期比1人減の9人。うち、横断歩道を渡っていたのは4人で、道路を横断中だった人は5人だった。また、死亡事故発生場所を道路形状別で見ると、交差点(付近を含む)が18人。単路・その他が10人だった。

 今年1~3月の交通事故による負傷者は、同期比59人減の4536人。うち高齢者は同期比22人減の687人で全体の約15・1%だった。一方で高齢者の交通事故死者は28人中18人で全体の64・3%を占めている。

 自転車事故による死者は3人で、全員がヘルメットを着けていなかった。自転車事故による負傷者は千人で、うちヘルメットを着用していたのは60人だった。

 県警は安全運動期間中、県民に交通安全意識の向上や正しい交通ルールの浸透などを図ろうと、さまざまな企画を実施。県内出身で元AKB48の俳優島崎遥香さんに交通安全広報アンバサダーを委嘱するほか、各署で出発式や街頭キャンペーンなどを行い、交通事故防止を広く県民に呼び掛ける。

 同課は「今回の運動は、多発警報が出ている中での運動になる。いつも以上に(交通ルールなどの)意識を持ってほしい」としている(数値はいずれも概数)。

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