埼玉新聞

 

女児が天国へ…やっと父に会える直前、電車で 世界で咲くバラじつは女児の名 駅で待ち続けた父、蘇る実話

  • バラ「のぞみ」。ヨーロッパの気候では長期間咲くため、世界中で人気だという(小野寺達さん提供)

    バラ「のぞみ」。ヨーロッパの気候では長期間咲くため、世界中で人気だという(小野寺達さん提供)

  • 「バラになったのぞみ」を持つ作者の小川留里さん

    「バラになったのぞみ」を持つ作者の小川留里さん

  • バラに「のぞみ」と命名した小野寺透さんの次男・達さん(東松山市内)

    バラに「のぞみ」と命名した小野寺透さんの次男・達さん(東松山市内)

  • バラ「のぞみ」。ヨーロッパの気候では長期間咲くため、世界中で人気だという(小野寺達さん提供)
  • 「バラになったのぞみ」を持つ作者の小川留里さん
  • バラに「のぞみ」と命名した小野寺透さんの次男・達さん(東松山市内)

 あと2時間で生き別れた父親に会えるはずだったのに、引き揚げ列車の中で一人亡くなった幼い女の子。死を悼んださいたま市の伯父は、自分で作ったバラに「のぞみ」と女児の名を付け、現在、世界中に広まっている―。戦争に日常を奪われた子どもの実話から着想した絵本「バラになったのぞみ」(熊日出版)を、熊本市の中学校教諭、小川留里さん(63)が刊行した。小川さんは「ロシア侵攻に苦しむウクライナと、当時の日本の姿が重なる。平和の大切さを伝えたい」と語る。女児は今、さいたま市緑区の墓に眠る。

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