関東地方で相次ぐ強盗事件のうち、今月12日にさいたま市西区指扇領別所の住宅で80代女性が3人組に現金などを奪われた強盗致傷事件で、犯行グループが住宅に押し入った後に女性を車で連れ出し県西部の宿泊施設に数時間監禁していたことが25日までに、捜査関係者への取材で分かった。また今回の事件に関わったとみられる3人組が、窃盗の疑いで警視庁に逮捕されていたことも判明。県警は女性の所持品が残されていたレンタカーを都内で押収し、関連について捜査を進めている。

　事件は12日午前4時半ごろに発生。3人組が、女性が1人で暮らす住宅の窓ガラスを割って侵入し刃物のような物を突き付け脅迫した。これまでの県警の捜査によると、女性は粘着テープで手足を縛られ現金約28万円と通帳1冊、キャッシュカード3枚を奪われ、目隠しされた際に顔に軽傷を負った。近くのコンビニエンスストアのATMでは奪われた女性のカードで現金約50万円が引き出されていた。

　捜査関係者によると、犯行グループは女性を目隠しした状態で車に乗せ、宿泊施設に数時間監禁した後、車で自宅に送り解放したという。女性は当時県警に「車両に乗せられ、いずれかへ連れ去られ、自宅で解放された」などと説明していた。連れ出している間に約50万円の現金を引き出した可能性が高い。事件に使用したとみられる白いレンタカーは県警が19日に東京都墨田区で押収。車内からは女性の所持品が見つかっていた。