<知事選>上田知事が不出馬表明 県内政財界、続投望む声も「決断を尊重」「もう1期」「功績に感謝」
2019/06/16/00:00
「しがらみ一掃」を掲げて初当選して以来、4期16年にわたり県の発展のために尽力してきた上田清司知事が不出馬を表明。経済団体や首長らからは「決断を尊重する」や「ショック。もう1期やってほしかった」と、不出馬を受け入れたり、続投を望む声が交錯した。
さいたま市の清水勇人市長は、上田清司知事の4期16年の県政運営を評価した。「全国知事会長として地方分権と地方創生の推進に取り組んでいただいた。県知事として県政の課題解決に向け努力され、全国トップクラスの成長力を持つ県に成長させた」とコメントした。
9都県市首脳会議(首都圏サミット)などを通じて、地方の立場から国への要望や施策の推進で歩調を合わせてきた。「4期16年の実績に対して、県民の一人として高く評価するとともに、感謝したい」と率直な気持ちを表した。
上田氏に5選出馬の要請書を渡していた県経営者協会の石井進会長(AGS社長)は、「知事選不出馬という上田氏の決断を尊重したい」とコメントした。
前回(2015年)の知事選に続いて上田氏に出馬を求めていた県町村会の石木戸道也会長(皆野町長)は「本当にショック。もう1期やってくれると思っていたので残念。どの町村もお世話になっていて、みんながっかりしていると思う」と落胆した様子で話した。今後の知事選の対応については「(町村会で)検討していきたい」と述べた。
対して県市長会は今回、上田氏への出馬要請を見送った。市長会の富岡清会長(熊谷市長)は「上田氏の決断を大変重く受け止めている。多年にわたり県政をけん引された数々の功績に深く感謝する」とした。