あの人が…PTA元会長、300万円着服 県南の公立小 不審な行動きっかけに発覚 元会長の親族が返済
2019/06/21/00:00
県南部の公立小学校のPTA元会長の男性が、会長在任中の2017年度にPTA会費から約300万円を使い込んでいたことが、PTAや学校関係者の話で分かった。18年度から交代した新役員の調査で使途不明金が判明、元会長が使い込みを認めて返却した。元会長は校長らの調査に「飲み食いやギャンブルに使った」と話したという。校長は「この経緯は近く開くPTA総会で説明する」としている。
PTA役員は2年任期で元会長は16年と17年に在任。会費使い込みは17年に集中しており、総額は約300万円だと分かった。校長によると、元会長の行動に対し、当時の会計担当者のチェックや会計監査役の監査も適切な形で行われていなかったことも分かった。
この学校では18年から校長とPTA役員が共に交代。使途不明金は18年4月に新体制になってから発覚した。同年9月、元会長が「立て替えた金を出してほしい」などと数万円の現金をPTA会費から引き出そうとするなど不審な行動があり、このことをきっかけに校長らが精査することを決めたという。
新役員がPTA会計の預金通帳の記録や領収書を調べて、使途不明金を特定。元会長は使い込みを認めた。PTA会長が元会長に対し返済を約束する誓約書を求め、同年10月に元会長の親族が全額返済した。
元会長は、さまざまな学校行事に積極的に協力し、ほかの役員など学校関係者からは信頼されていた。このため、使い込みと言う不祥事の発覚に対し「あの人が」と驚く学校関係者も多いという。