埼玉を背負って頂点へ…侍ジャパンの宇田川投手にエール 母校・八潮南高が激励の横断幕
来月開幕のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表に選ばれた宇田川優希投手(オリックス)の母校・県立八潮南高校で16日、激励の横断幕が完成した。野球部の後輩らは「目指せ世界一」「学校の誇り」と、憧れの宇田川先輩に力強いエールを送っている。
横断幕はおよそ縦1メートル横4メートル。日本代表選出を受けて製作に取り掛かり、16日から正門横に掲示している。
越谷市出身の宇田川投手は2017年に同校を卒業。仙台大学を経て20年に育成ドラフト3位でオリックスに入団した。昨年7月に支配下登録後は一気に頭角を現し、中継ぎエースとして大車輪の活躍。オリックス26年ぶりの日本一に大きく貢献した。「歴代最強」と称される今回のWBC日本代表の一員にも上り詰めた。
同校野球部の鈴木久就部長(50)は宇田川投手が3年生の時に1年間指導した。真面目にコツコツ練習を行うタイプで、根っからの負けず嫌いだったという宇田川投手。練習試合を行った強豪私学からの評判も高く、注目される選手の一人だった。宇田川投手は今年の正月、初練習で来校。鈴木部長と久々に再会し、シーズン前に開幕するWBCに向けて調整の難しさを話していたという。
3大会ぶり世界一を目指す日本代表に選ばれ、野球部の後輩も大きな勇気をもらった。2年生で主将の佐々木瑠偉さん(17)は「プロという道を切り開いてくれたとても偉大な先輩」と尊敬。副主将の安彦祥真さん(17)は「日の丸を背負う姿が励みになる」、小山内温音さん(17)は「学校の誇り。WBCでは埼玉を背負ってぜひとも頑張ってほしい」と願いを込める。
鈴木部長は「教え子が日本を背負い、ひのき舞台に立つのは教師冥利(みょうり)に尽きる。栗山監督から与えられた役割を全うして」と激励。そして「とにかくけがをしないこと。世界一になったらWBCチャンピオンリングを持って、また学校に訪れてほしい」と期待した。